『ウェイン・ショーターの部屋』(http://www.bekkoame.ne.jp/~echika/wayne/wsindex.html)の別館です。


by Fee-fi-fo-fum

Wayne Shorter "Live at Monterey 2000"

Wayne Shorter "Live at Monterey 2000"     (MEGADISC)


01、Masquelero
02、Aung San Suu Kyi
03、JuJu
04、Orbits (with Monterey Chamber Orchestra)
05、Angola (with Monterey Chamber Orchestra)
06、Vendiendo Alegria (with Monterey Chamber Orchestra)

   Wayne Shorter (ts.ss) Danilo Perez (p)
   John Patitucci (b) Brian Blade (ds)
   Alex Acuna (per)
     Live at Monterey Jazz Festival 2000.9.17


 ブートCDRで、音質は若干こもり気味だが、充分に高音質といえるレベルだろう。
 これは何より後ににウェイン・ショーター・カルテットとなるバンドの最初期の演奏を収録したものとして興味深い。『Footprints Live』が2001年7月の録音なので、それより一年近く前の録音だ。さらに後半の3曲には Monterey Chamber Orchestra(モントレー室内管弦楽団とでも訳すか)というオーケストラが加わっており、こちらは『Alegria』の前段階だろう。実際、演奏曲も前半3曲はすべて『Footprints Live』に収録され、後半3曲は『Alegria』に収録されている。
 さて、そのバンドだが、この時点ではアクーニャのパーカッションが加わったクインテットを考えていたことがわかる。エレクトリック/アコースティックを別にすればウェザーリポートと同じ楽器編成であり、またウェザー解散後のショーターの最初のレギュラー・バンド(87年のバンド)もこの楽器編成だった。ショーターにとってこの編成は愛着のあるものなのかもしれない。とすると、ウェザーリポートがずっとこの編成を続けたのはショーターの意向だったのだろうか?
 さて、そのクインテットの演奏を聴いてみると、ウェザーリポート的にパーカッションがリズムを増強するタイプの演奏は、成功していないと思う。カルテットの繊細な対話性から生まれてくる音楽を、こんなふうにリズムのノリが、むしろ汚してしまっている気がする。前半で良いのは "Aung San Suu Kyi" で、ドラムとパーカッションがギクシャクしたかんじのリズムを生み出しているのがおもしろい味になっていると思った。
 ということでレギュラー・バンドからはパーカッションが抜けてカルテットになり、アクーニャは『Alegria』のほうに曲によって参加するのみになったが、この判断は正しかったと思った。
 後半のオーケストラ入りの演奏も含めて、結論をいっていまえば、どの曲も結局は『Footprints Live』や『Alegria』のバージョンが良いということなる。それを確認するためのアルバムといってしまえば、それまでだ。
 でも、ショーターの場合、このような途中経過みたいな演奏が出てくることは珍しいので、やはりこれはこれで聴いて良かったと思える演奏だった。
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by Fee-fi-fo-fum | 2009-04-12 23:00 | Wayne Shorter